Arrows の日々をお届けしています。
昨日の「ドライブシャフト インボード オーバーホール後の状態②」では、「OHした左側のインボードはどれくらいで寿命を迎えるのか?」というところで話が終わりました。 では実際、どれくらいの距離を使えるものなのでしょう? 以前のブログに OH後約 17,000㎞使用したインボードの中身を確認した記事がありました。
その時の左側のインナーが上の写真になります。(OHした方にしかわからないかもしれませんが・・・スプラインの切り方とキズの付いた位置で左側と分かっていただけると思います。)
写真からフレーキングと呼ばれるキズ(剥離)が出来始めているのが確認できます。 つまり・・・「OHしても左側のインボードは約 17,000㎞で寿命を迎える」ということになります。 もちろん、そのまま使用してもしばらくは普通に走れると思いますが・・・いずれ振動や異音が発生し、破損する(←こちらは OH無しのインボード)と思われます。 サーキット走行を趣味にされている方は、特にご注意ください。
数少ないサンプルでの検証ではありますが・・・サーキット走行を頻繁に行う 86/BRZの場合、「OHしても左側のインボードは約 17,000㎞で寿命を迎える」ということになりました。 しかしながら「右側」のインボードは約 40,000㎞使えることが分かりましたので、左側のインボードが寿命を迎える時期に左右を入替えさらに寿命を延ばすというのもアリかもしれません。
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その時の左側のインナーが上の写真になります。(OHした方にしかわからないかもしれませんが・・・スプラインの切り方とキズの付いた位置で左側と分かっていただけると思います。)
写真からフレーキングと呼ばれるキズ(剥離)が出来始めているのが確認できます。 つまり・・・「OHしても左側のインボードは約 17,000㎞で寿命を迎える」ということになります。 もちろん、そのまま使用してもしばらくは普通に走れると思いますが・・・いずれ振動や異音が発生し、破損する(←こちらは OH無しのインボード)と思われます。 サーキット走行を趣味にされている方は、特にご注意ください。
数少ないサンプルでの検証ではありますが・・・サーキット走行を頻繁に行う 86/BRZの場合、「OHしても左側のインボードは約 17,000㎞で寿命を迎える」ということになりました。 しかしながら「右側」のインボードは約 40,000㎞使えることが分かりましたので、左側のインボードが寿命を迎える時期に左右を入替えさらに寿命を延ばすというのもアリかもしれません。
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昨日の「ドライブシャフト インボード オーバーホール後の状態 ①」の続きですよ。 内部をチェックするため綺麗に洗浄しましたよ。
「OH後約 40,000㎞走行したインボード(左側)」の写真です。 ケース内側やインナーにご覧のようなフレーキングと呼ばれるキズ(剥離)が出来ていました。 ケージ(リテーナー)の外側の摩耗が進んでいました。
「OH後約 40,000㎞走行したインボード(右側)」の写真です。 ケース内側やインナーには写真では確認できない小さなフレーキングと呼ばれるキズ(剥離)が出来ていました。 ケージ(リテーナー)の外側の摩耗が進んでいました。
「OH無し約 20,000㎞走行したインボード(右側)」の写真です。 ケース内側やインナーにご覧のようなフレーキングと呼ばれるキズ(剥離)が出来ていました。 ケージ(リテーナー)の外側の摩耗はそれほど進んでいません。
ベアリングは正確な取付け適切な潤滑を行って使用しても、ある期間後には使用に耐えられなくなります。 写真のようなフレーキングと呼ばれるキズ(剥離)は、繰り返し圧縮荷重を受けてその表面が剥がれ る現象で、ベアリングの寿命はこのフレーキングが出来るまでとされています。
一方、潤滑油膜が良く形成されるように粘度を高くするなど、潤滑方法を改善することでフレーキングの発生を遅らせることが可能です。
そこで、もう一度上の写真を見てみると・・・同じ右側で使っていた「OH後約40,000㎞のインボード(右側)」と「OH無し約 20,000㎞のインボード(右側)」では、明らかに「OH後約40,000㎞のインボード(右側)」のほうが良いコンディションを保っていることが分かります。 これは潤滑方法を改善(グリスの変更)したためと考えられます。
同じ時期に OHした「OH後約40,000㎞のインボード(左側)」と「OH後約40,000㎞のインボード(右側)」でも、「OH後約40,000㎞のインボード(右側)」のほうが明らかに良いコンディションを保っています。 同じグリスを用いて同じ走行距離を走っているにも関わらずこれだけの差がついたのは、右回りのサーキットを走る機会が多く左側のドライブシャフトに負荷をかけて走っていたからだと考えられます。
以上のことから、インボードを OHして高性能なグリスに入れ替えることはベアリングの寿命を延ばすという点で効果はあるものの、左右で寿命の差が出てしまうということが分かりました。
そこで今度は「OHした左側のインボードはどれくらいで寿命を迎えるのか?」ということになりますが・・・長くなりましたので、続きは「ドライブシャフト インボード オーバーホール後の状態 ③」でご紹介したいと思います。
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86/BRZのドライブシャフト インボードの OH(オーバーホール)で、グリスの入れ替えを数多くやってきた Arrowsですが・・・OH後はどのクルマも調子良く走っているため、取り降ろして中の状態をみる機会がほとんどありません。 今回、OHしてからサーキット走行を中心に約 40,000㎞を走ったドライブシャフト(上の写真)のインボードを分解する機会を得ましたので、ご紹介したいと思います。
また、同じ車両で OHせずに約20,000㎞走行したドライブシャフト(下の写真)も入手しました。 こちらも分解し OHしたものと比較してみたところ・・・興味深い結果となりましたので、合わせてご紹介します。
まずは OH後約 40,000㎞使用したインボードの外観チェック!! OHをしていない(純正グリスをそのまま使用している)場合、グリスが液状化してブーツの間から染み出てくることが多々ありますが・・・OHしたインボードはOKでした♪
ブーツを外してみると・・・グリスがしっかりと中に留まっています。 優秀♪ 優秀♪
こちらは OH無し約 20,000㎞のインボード。 純正グリスとしては粘度が比較的高感じます。
OH後約 40,000㎞のベアリングを引き抜いたところ。 粘度はやや落ちているように見受けられるものの、グリスがしっかり絡んでいるのが分かります。 グリスの粘度でケージ内にボールが留まったままなのも分かっていただけると思います。 優秀♪ 優秀♪
こちらは OH無し約 20,000㎞の中身は・・・グリスの粘度が低く、ケージ表面の金属の色が透けて見えてしまうほど流れてしまっています。 また、ケージ内にボールが留まれず落ちてしまいました。 OHしたものに比べて約半分の距離しか走っていないにも拘らずこの状態です。
この後、洗浄したベアリングを比較してみようと思いますが・・・ちょっと長くなるので、「ドライブシャフト インボード オーバーホール後の状態 ②」でご紹介したいと思います。
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