Arrows の日々をお届けしています。
先日のベアリング破損の一件から「Supercharger(SC)、また壊れちゃったんですか~?」って聞かれることがあるのですが、今回の場合は「壊した」が正しい言い方?かな。(苦笑) ベアリングを抜くこと自体大したことではないのですが、簡単にいかない理由があるんですよ。 色々と理由があって細かい部分に触れることが出来ないんですが・・・確実にノウハウが蓄積しています。 ってことで、今まであったトラブルを幾つかご紹介~。(笑)
SCを取り付けてからというもの、色々な初期トラブルがありましたね。(懐) まずはコレ↑。 水冷インタークーラーからのLLC漏れ(リーク)です。 リークしている場所は、LLCリザーバタンク本体。 汎用性を持たせるためLLCリザーバタンクには、固定用の雌ネジが沢山埋め込まれているのですが、この埋め込まれたところからリークしていました。 正直、ちょっと信じられませんでしたが・・・雌ねじの回りにPPを溶着して対処しました。 雌ネジの数が多かったので思ったよりも手間の掛かる作業でしたよ。
次にコレ↑。 SCをエンジンに固定するためのステーが幾つかあるのですが、そのうちの一つがVTECソレノイドのボルト穴を利用して固定されています。 ところが、付属してきたボルトの強度が足りず折れてしまいました。。。(汗) 結果、エンジンとステーの間に隙間ができて、そこからオイルが漏れ出しました。 トルクの掛け方や締め付ける順番などを変えてテストしてみたものの解決に至らず、最終的に強化ボルトを使うことによってこの問題を解決しました。
写真は、SC本体内部にオイルを供給するオイルフィードノズルです。 真鍮で出来ているのですが・・・折れました。。。(涙) もちろん、オイルも勢いよく噴きましたよ。(苦笑) 振動で逝ってしまうんでしょうか???
こちらもステンレス製の強化品を使用することで問題を解決しました。 これでもう大丈夫と思ったのですが・・・甘かった。。。(苦笑)
SCで一番苦しかったトラブルがSC本体からのオイル漏れ。 よ~く見てみると・・・オイルシールの裏側から何かに叩かれて、小さな穴が開いたようです。 リークしている部分は判ったものの、本体を分解するのは正直気が進みませんでした。 何故なら、デフやミッションのようにギアが入っている部分は必ずクリアランスの調整が必要になるからです。 SCの取説はあっても整備書はないので・・・アメリカの本社へ送り返そうとも考えました。 しかし、今後SCを販売していくにあたり、自社で整備出来なければ意味がないと考え、だめもとで分解整備することにしました。
早速、SC本体を分解してみると・・・オイルシール裏側にあるウェーブワッシャーが破損していました。 その破片でオイルシールに穴が開き、ベアリングにもダメージが及んでいました。 半年ほどの短期間でウェーブワッシャーが破損してしまう理由は分かりませんでしたが、とりあえず信頼性の高い日本製に交換。 オイルシール、ベアリングも全て日本製に交換して信頼性を高めました。 それと同時に、内部のクリアランスを測定。 問題なく組み立てることが出来ました。 こちらのノウハウも随分と蓄積できたと思います。
先日行った本庄サーキットでの走行チェックでは、全ての不具合を解決できたことを確認!! 音が大きいという問題も、その後の分解整備で対策を打ち、随分と静かにすることが出来ました。
Arrowsではこれまでのテスト結果&経験を生かし、強化品&対策品を用いた VOLTECH SCの販売&取り付けを、9月中旬より開始します!! SC本体内部まで信頼性の高いパーツを組み込んで、安心して楽しんでいただけるSCキットです。 オーバーホールもArrowsにて承ることが出来ます。 価格につきましては、クルマの年式や仕様によって異なります。 後日、ブログにて紹介させていただきますので、暫くの間お待ちください!!スポンサードリンク